久々の工場見学♪
こんにちは、枡谷です。
皆さん、ハリケーンランプって知ってますか?
文字通り、「嵐の中でも消えない」ランプで、アウトドア用品として使用されています。
そんなハリケーンランプの日本唯一のメーカーであるWINGED WHEEL(ウィングド ウィール)が、ここ八尾市にあります。
最近、YAOLAで一番気になっていた企業さんで、
「一回、工場見学行ってみたいよね~」
と話していたところ、思いがけないご縁もあり訪問させてもらえることに。
YAOLAとしても久しぶりの工場見学。
工場見学って楽しいですよね~♪
当日、お話を聞かせてくれたのは、代表取締役の別所 由加さん。
手に持っているのがハリケーンランプです。
お母さんから引き継いで、5代目だそうです。現在、WINGED WHEELで唯一の職人。
ということは、日本でただ一人のハリケーンランプ職人ということです!
別所さんが小学6年のときに会社が倒産したものの、
お母さんがハリケーンランプを製造し続けていたそうです。
その後、職人さんが急に亡くなられ、存続の危機をむかえたときに、
別所さんが引き継いだそうです。
しかし、造り方も何もわからない状態で、プレス機の操作を覚えることなど、
それはもう大変だったそうです。
職人の世界に「女は入ってくるな」みたいな状況だったそうです。
ハリケーンランプには、色々なタイプがあるけど、今、別所さんが復活させようとしているのが、
この「#500ハリケーンランプ」いうもの。
別所さん曰く、
「海外製のものもたくさんあるけど、うちのハリケーンランプが一番シュッとしててかっこいい!」
と。
カタログで海外製のものを見せてもらいましたが、確かにおしり(下)の部分がシュッとしている。
わかりますか?シュッとしているんです、シュッと!
右から2番目の赤いランプ「#350ハリケーンランプ」は、もう二度と作れないそう・・・。
ハリケーンランプ一つを作るのに、部品が20個ほど、プレス工程は300ほどあるそうです。
別所さんが引き継いでからは、残っていた部品でハリケーンランプを作っていたが、
その在庫がなくなると、部品を造ることからやっていかなくてはならない状況に。
でも、昔の職人さんは長年の経験と勘で製造していたため、
詳しい製造工程などの記録が残っておらず、「#500ハリケーンランプ」を復活させるために、
・この部品を作る金型はどれ?
・こういう形にするために必要なプレス工程は?
から始める必要があったそうです。
工場の中にある膨大な金型。この中からAという部品を作るために必要な金型Aを探し、
また、どのようなプレス工程を経れば、完成形になるのかを解読しているそう。
解読できた工程は、技術を引き継ぐことを意識して、きちっと記録されていました。
膨大な量の手書きノートです。
話を聞いていると、ものづくりというよりは、古文書の解読をしているように思えてきました。
話を聞いている凡人の僕には、もう良くわからない状況に。別所さんの情熱に圧倒された・・・。
ハリケーンランプの他にオイルランプも造っています。
高級ホテルやレストラン、結婚式場で利用されているそうですが、
こんなランプが家に一つあると素敵。
近い将来、すべての部品が、5代目 別所 由加さんの手で造られたハリケーンランプに火が灯ります。
楽しみですね♪